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化粧品の全成分表示(表示名称)ルールを知りたい【薬機法】

投稿日:2022.08.03 化粧品通販


化粧品の全成分を表示する方法をまとめました。
化粧品は薬機法により表示ルールが定められており、すべての配合成分を表示する「全成分表示」が必要です。

化粧品の全成分表示のルール

化粧品が直接入っている容器に表示

化粧品の全成分は、化粧品が直接入っている容器または袋に表示します。ただし、外箱や外袋などの外部の容器に成分を表示した場合は、化粧品が直接入っている容器への表示を省略することができます。

 

成分の名前

化粧品成分の名前は、日本化粧品工業連合会が作成している「化粧品の成分表示名称リスト」に記載されている表示名称を書きます。日本語で表示します。

 

成分名は多い順番に表示

化粧品の成分を表示する順番は、次の通りです。

(1)製品に配合する分量の多い順番に表示します。
(2)1%以下の成分は表示する順番が決まっていないため、希望する順番で表示できます。
(3)1%以下の成分を表示したあとに着色剤を表示します。着色剤を表示する順番は決まっていません。

【着色剤の例】
・タール色素
・酸化チタンや酸化鉄などの無機顔料
・β-カロテンや銅クロロフィリンナトリウムなどの天然色素
・タルク、カオリン、エチルセルロースなど、色の調整をするために配合される顔料
・混合着色剤に配合される油分や酸化防止剤

 

香料の表示

香料として使われる成分は、個別の成分名を書かずに「香料」と表示することができます。

 

キャリーオーバー成分の表示

キャリーオーバー成分は表示しなくてよいとされています。

キャリーオーバー成分とは製造工程で加えていませんが、配合成分に一部残留する可能性がある成分や不純物のことです。その効果が発揮されるより少ない量しか含まれないものとされます。

【例】
(1)植物エキスを抽出するときに使われる成分

・エタノールなどのアルコール類
・BG(1.3-ブチレングリコール)

(2)原料を安定させる目的で配合された成分

・トコフェロール、BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)などの酸化防止剤
・安息香酸塩、パラベン、ソルビン酸などの防腐剤
・安定剤

(3)配合成分のなかに混ざっている他の成分

・ステアリン酸のなかに混ざっているパルミチン酸などの脂肪酸

(4)反応で生成された成分に混ざっている未反応物や反応による副産物

・脂肪酸モノグリセリドのなかの脂肪酸ジグリセリドや脂肪酸トリグリセリド

 

混合原料(プレミックス)の表示

混合されている原料ごとに分けて表示することが必要です。

 

抽出物の表示

抽出された成分と抽出溶媒や希釈溶媒を分けて表示します。

 

小さい容器に入った化粧品の全成分表示

化粧品が直接入っている容器が小さくて全成分を表示できないときは、外箱や袋、タッグ、ディスプレイカードに表示し、化粧品が直接入っている容器への表示を省略することができます。

内容量が50gまたは50ml以下の容器に入った化粧品や試供品(見本品)は、製品と一緒に持ち帰る添付文書に本体の代わりに全成分を表示することができます。

内容量が10gまたは10ml以下の容器に入った化粧品は、添付文書やディスプレイカードに表示することができます。この場合は、化粧品が直接入っている容器に添付文書があることを記載します。添付文書は製品と一緒に持ち帰ることが必要です。

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