通販でLTVが注目される理由
LTVとは、顧客生涯価値(ライフタイムバリュー)と呼ばれる指標のことで、1人の顧客が取引を開始してからどのくらいの価値をもたらすかを表したものです。通販ビジネスで収益化するには、1人の顧客がどれだけサービスや商品を使い続けるか、リピートするかを表すLTVに注目することが重要です。
通販やECでは、新しい顧客を開拓するために広告を打つなど新たなアプローチをする必要がありますが、新たな顧客開拓ばかりに注力していると、売上が上がっても広告代などの多くの費用がかかってしまうため、LTVを測定し、効果的な施策を選ぶことが必要です。
LTVの計算方法は?
LTVとは、下記のように顧客の平均購入単価に平均購入回数を掛けて計算します。
LTV=顧客の平均購入単価×平均購入回数
LTVを向上させる効果的な施策
LTVを高めるには、下記の4つのポイントを工夫することが大切です。
(2)顧客の購入頻度を高める
(3)継続して購入してもらえるように工夫する
(4)顧客の購入単価を上げる
(1)リピーターを増やす
通販では、初回購入で単価の低いお試し商品や割引サービスを提案することが多いです。そのため、どれだけ多くのリピーターがいるかが、LTVに大きく関わっています。LTVを向上させるためには、初回購入から2回目以降の購入につなげる工夫をしてリピーターを増やすことが必要です。顧客のリピート購入を促すメールやDMなどの施策が欠かせません。
(2)顧客の購入頻度を高める
何度も購入する商品やサービスの場合、顧客がどのくらい頻繁に購入しているかを見極めます。顧客がまた買いたいという気持ちになったときにお店に来てもらえるよう、顧客目線でのサービスを提供して、メールやDM、キャンペーンなどでコミュニケーションを取りながら関わる機会を持つことが大切です。
(3)継続して購入してもらえるように工夫する
満足できる商品やサービスで、お店自体が印象深いものであれば、顧客が「また買いたい」と感じて再び購入することが増えるでしょう。きめ細やかなアフターサービスがあるお店では、継続的に購入する顧客が増える傾向があります。
(4)顧客の購入単価を上げる
多くのECでは、「こちらの商品もおすすめ」と表示して、購入する商品と組み合わせて使える商品を提案する方法で、顧客の購入単価を高める工夫をしています。送料サービスや割引などにより、まとめ買いや定期購入、高いスペックのサービスの購入を促す「アップセル」、組み合わせ購入を促す「クロスセル」などで、購入単価を高める工夫をすることができます。これには、過去の顧客の購買データを用いて、どのような商品が合わせて購入されやすいか?どのような要望がある場合に上位のサービスが選ばれやすいか?などを分析し、ニーズに合う提案をします。
LTVを調べれば効果的な広告がわかる
一般的には、広告投資の費用対効果を見るときは、新規顧客1件あたりの広告費用(CPO)を調べて、CPOが低い広告ほど費用対効果が高いとされます。一方、CPOは広告を出したときに初回注文があった数を知る指標のため、CPOを調べるだけでは、その広告が商品を長く使い続ける顧客に届いてるかを知ることができません。そのため、広告やメールなどの販促施策ごとにLTVを計算して、どの施策が投資費用対効果が高いか、継続率が上がるかなどを見ることで、今後の広告投資の計画を立てることができます。
いかがでしたか?LTVを向上させる施策をぜひ取り入れてみてくださいね。