10年後や20年後の未来に、どのような企業として事業を展開していくかを描くことが、経営ビジョンをもつことです。今の事業を伸ばすことだけでなく、どこを目指すのかを具体的に決めて、前向きに行動することで道が開けます。
今後の社会で、どのような立ち位置でビジネスを実現したいでしょうか。たとえば弊社の経営理念は、「人の健康と企業の発展に寄与し、社会に貢献する」ことですが、一言で社会に貢献するといってもさまざまな方法があります。また、何を「貢献している」ととらえるかは、人それぞれの価値観によって変わります。自社のサービスや商品をどのように展開して、社会のニーズに応えていくかを具体的にかたちにしたものが経営ビジョンです。社会でこのようなサービスや商品をつくることができたら、今まで人々が困っていたことが解決できるのではないか、また一般の顧客向けであれば、どのようなビジネスが今の生活を楽しく、暮らしやすいものにできるかを見きわめて、実現した時のイメージを思い描いて経営ビジョンとします。
将来に目指すところを見つけることは、ただ漠然とビジネスを進めるよりも、確実に企業の成長につながると考えています。それは1つの判断をする時も目指すところがあると、そこに向かうにはどうしたらいいかを無意識に考えて決めるようになるからです。また、企業は人の集まりのため、どこに向かうかを社内で共有することで、一人ひとりの具体的な仕事の成果も変わってくると感じます。
私が企業の経営ビジョンを考える時に、使っている方法をご紹介します。
１．企業としてどのような社会をつくっていきたいか。
２．社会の中でどのようなポジションで、どのニーズを解決できるか。
３．他社ではなく、自社ならではの能力を生かす方法はあるか。
４．現時点の事業から、目指す場所に向かうには、具体的に何をしたらいいか
企業の将来を具体的に思い描くこと、経営ビジョンをもつことで、その思い描いた未来に一歩ずつ近づくことができると考えています。
